会社を解雇され、目的を失いつつあった鳥居恭介は、そんなある日、姉の静香から「最近、息子(翔太)の様子がおかしい」と相談を持ちかけられる。中学生の翔太と27歳の自分とでは、年代にギャップがあると思いながらも、恭介は話し相手くらいなら……と翔太の元を訪れた。若干、冷めた見方をする13歳ではあったが、翔太の言動には、別段、変わったところは感じられない。しかし唐突に翔太の口から発せられた「──僕はここにいるかな?」という一言は、恭介を凍りつかせた。数日が経ち、仕事を探す日々を送りながらも、何か別のものが胸に引っ掛かっていた恭介に、姉から電話が……。目の前で突然、翔太が消えたと言うのだ。失踪ではなく消滅──常識では考えられない不可解な現象を追ううち、恭介は謎のネットサイト・“ファントム”に突き当たる……。伝染する“人間の消滅”を起点に、脳と精神の奇妙な関わりを描いたマッド・スリラー! |