コラム

document 30 「短いお話」
皆さんこんにちは。「たそがれナンバーズ」の岡信夫です。
クリスマスも終わり、今年もあと数日となりました。2002年といえば私にとってはたいへん変化の多かった年でした。自分の周りの生活環境をはじめ、小説の世界では記念すべき「作家デビュー」の年にもなりましたしね。私は個人的に「2」という数字が好きだったんで、自分では「2」を愛した結果、いろんな変化が2002年に集中したのではないかと勝手に解釈しています。皆さんにとって2002年はどんな年でしたか?

さて「短い」にこだわったコラムの第3回目のテーマは「短いお話」です。
小説を分類すると、例えば「文章の長さ」という基準で見てみると大きく「長編」と「短編」に別ける事ができます。私が書いているのはもちろん「短編」側で、中でも特に短いとされる「ショートショート」というものにあたります。
短編を「ショートストーリー」、そしてもっと短いものを「ショートショートストーリー」というのだそうで、そこから「ショートショート」として呼ばれるようになったとか。
私がそのショートショートを初めて書いたのが中学一年生の時。きっかけは私がもっとも尊敬する直木賞作家の阿刀田 高(あとうだ たかし)さんの本を読んだ事でした。その時の阿刀田さんのお話はちょっぴり怖い系で、それを読んだ後に書いた私の話もやっぱりその影響を受けたものでした。その後は10編ほど書いてやめてしまい、1999年12月に何故かふたたび書き始める事になり、現在に至ります。
今年の初めには作品の研究のために、ショートショートばかりを800作品ほど読みました。ショートショートと一口に言っても、その作品のタイプは様々で、私が書いているような伏線を張ってオチにストンというタイプや擬人化によるもの、あるいは言葉遊び的なものまでと、それはもう色んな意味で影響が大きく、書くうえで人の作品を読むことの大事さを、あらためて感じた時期でしたね。
しかし800作品は長編だったら大変でしたけど、すぐに読めてしまうのが「短いお話」のいいところですよね。

ほかに「短いお話」として私の頭に浮かんだものは「昔話」です。「むかーし、むかし……」と始まる割には結構短いお話が多いですよね。私が子供の頃に読んで印象に残っているのは「はなさかじいさん」。「裏の畑でポチなく」のあのお話です。あれのインパクトが強かったせいか、私は子供の頃から現在に至るまで、「正直者」で生きてきた気がします。
しかしその反動か、小説の世界では何故か「嘘つき」や「悪者」になったりするのが好きで、次の作品ではどんな悪さをしようかなんて考えたりする事があります。
そしてその研究用にと、私の本棚にはとても普通の人とは思えないような怪しいタイトルの本ばかりが……。

さて、「昔話」にちなんだお話といえば「たそがれナンバーズ」の中に「元祖・桃太郎伝説」という話があります。桃太郎には実は子供や孫がいて……と、かなりコミカルタッチに書いてますので、是非読んでみてください。
「昔話」もネタにする、それが私の「たそがれナンバーズ」です。

つづく

岡 信夫(作家『たそがれナンバーズ』好評配信中)

(01)「短くなったもの」
(02)「持っている時間が短いもの」
(03)「短いお話」
(04)「伝わる時間が短くなったもの」
(05)「ゴミになるまでが短いもの」
(06)「解決までの時間が短くなったもの」
(07)「結果が出るまでの時間が短くなったもの」


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