コラム

document 75 クレイジーモンキーず vol.2
 太股出しすぎだよ! 
 昨今、特にニュースなどを騒がせることの多い、中年のおじさん達による痴漢や盗撮。彼等は捕まり、地位、名誉、家庭、携帯電話のメモリーetc 全てを失う。にもかかわらず、若い女性のスカート丈は短さを増すばかりである。

見たら罰せられるのに、見せても罰せられない。こんな矛盾をいつまで許すのだろうか。ロングスカートに手を突っ込んで、写真を撮った。これは間違いなく死刑でいいと思う。ただ、多くの場合は違う。毎日毎日、通勤電車で太股の露わな女子高生に囲まれ、堪えに堪え……でも、今日も目の前には若い太股。そして遂に!
 俺は中学のとき、花火大会の帰りに自転車を盗まれた。きっと遠方からきていた奴が盗んだのだろう。ただ、俺はほんの一瞬ではあるが、鍵をしていなかった。だから、いとも簡単に盗まれた。徒歩で帰った俺に母親は言った。
「鍵をしめてないあんたが悪い」
「……」 
 もちろん盗んだ奴が悪いが、俺にも非はある。それは幼い俺にも容易に理解できた。
 話を戻そう。つまり、痴漢や盗撮という結果だけを責めるのではなく、そこに至った原因、導いた根本をもっと改善するべきではないのか。年々スカート丈は短くなる。普通に歩いていてもパンツが見えそうになっている。まして階段(俺は背が高いので見えないが)やエスカレーターでは、きっと見えている。電車で向かいに座れば嫌でも見える。でも、見ると捕まる。見せているのに見ると捕まる。 
 俺はイケメンだから良いよ。でも、多くの男性が残念なことに違う。つまり女性にはあまり縁がない。彼等は飢えている。きっと飢えている。 
 こういう映像を観たことがないだろうか。ペルーの集団スリ!観光客めがけて子供達が襲いかかる。バッグや財布はもちろん、衣服なども剥ぎ取る。あっけにとられる観光客……。この映像を観たときにみんなはどう思う?
「バカだなぁ〜、あの観光客」
 俺はそう思う。だって、そりゃやられるよ。彼等は飢えている。もちろん犯罪はいけない。でも、犯罪を導く、あるいは自ら招き入れる行為は更に愚かだ。

 俺は痴漢を弁護しているわけではない。撲滅したいと思っている。だからこそ、真剣に考えるべきではないだろうか。売春だけではなく買春が罰せられるように、双方が罪にとわれるべきである。
 ミニスカートを履く理由は一つ。お洒落だから(可愛い、格好いい、足が長く見える)。ここからは超本音でいこう。お洒落とは人の目(特に異性)を気にしてするものであることは否定できない。つまり、お洒落して表を歩くということは、その時点で異性の目を意識している、もっと言うなら、異性から見られることを前提にお洒落はするわけである。
 もう一段階進んでみよう。異性からの目線を覚悟の上でミニスカートを履く。だが、多くの女性はその先、つまり異性がどう感じるかまでは考えない。これが無責任だと俺は言いたい。肌を露出するなら、それを見る羽目になる異性の本音も見抜いて欲しい。そして、忘れないで欲しいのは、多くの大人の男性は本能を理性でおさえる。それが大人というものだ。

 先日、俺は山手線で痴漢を捕まえた。中年のサラリーマンだった。被害者は誰かというと……俺だ。そのおじさんは俺のお尻を触ってきたのだ。
 警察に行くと、警官の一人が冗談交じりにこう言った。
「君が誘ってたんじゃないの(笑)」
「そんなことはありません(怒)」
 自分が被害者になってみて初めて分かった。

 次回は、大家という人種について語りたい。

つづく

吉高寿男(作家『軽めの昼食』好評配信中)

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