コラム

document 78 クレイジーモンキーず vol.5
 今回はズバリ! 戦争。宗教や北朝鮮について書こうとしていた矢先、イラクからニュースが飛び込んできた。日本人外交官殺害される。
 自衛隊派遣で意見は真二つ。この事件により、派遣するべきではない! その声は益々増えている。
 私の意見を述べよう。派遣はするべきだ! こういう事件が起きたからこそである。イラクで働いている日本人が一人でもいる限り、自衛隊には彼等を守る義務がある。当然危険である。でも、それが仕事だ。自衛隊が安全な道を選ぶなら、日本は益々アメリカの力を借りなければならず、結果、今以上にアメリカの言いなりとなる。自衛隊は行くしかない。

 さて、本題である戦争に戻ろう。そもそもこのイラク戦争において、アメリカはどうしたいのか? そしてイラクは……。この戦争にはゴールがないような気がしてならない。兵士は何を目的に命を懸けているのか? それが不透明だからこその、ブッシュ大統領による現地訪問があったのだろう。兵士の志気は下がっている。
 歴史をさかのぼってみよう。戦争によって平和が産まれたことがあるだろうか。正解はイエス。あることはある……。しかし、その戦いは、弱者が強者に立ち向かっていった戦い。けっして強者が弱者を力でねじ伏せたモノではない。
 アメリカは世界の警察だと言う意見がある。納得だ。アメリカの警察はすぐに発砲する。無抵抗な者にも容赦ない。『警官が犯人を袋叩きにする』、そんな隠しカメラがとらえた映像を目にすることも多い。今、アメリカは国自体でその行為に及んでいる。やらないとやられる。それは殺し合いの考えだ。本来、やる前に止めるのが警察のあるべき姿だと思う。しかし、アメリカはそれができなかった。なぜなら、イラクを軍事大国に育てたのは、その警察であるアメリカ自身だからだ。ここに、アメリカを中心とする世界の矛盾がある。
 この戦いに勝者はいない。敗者とこれから敗者になる者のみである。

 人間の歴史を戦いなしに語ることはできない。なぜ人は戦うのか? それが本能だから。女が一人、男が二人。男は戦うしかない。遥か遠い遠い昔から、人はそうして生きてきた。弱肉強食。強くなければ生きていけない。そんな時代が確かにあった。しかし、今は違う。学問、仕事、政治、法律、娯楽……そこに社会のルールができた。人は力以外のチカラを手に入れた。それが外見やお金だったりする。にもかかわらず、人は拳を振り下ろす。もはやそれは本能でなく、意志そのものだ。自らの欲望を果たすために人は暴力を使う。暴力は憎しみ(悲しみ)を生み、憎しみは暴力を生む。そこに終わりはない。我が日本国は、過去に侵略戦争を起こした。結果、多くの憎しみ(悲しみ)が生まれ、今尚、くすぶり続けている。

 警察も過ちを犯す。その時に、警察を罰する者がいなくてはならない。その立場に立てる数少ない国が日本だと思う。だからこそ、日本は自らの意志で行動し、いまこそ自衛隊の力を見せつけるべきである。

 先日、俺は警官を注意した。自転車に二人乗りしていたのだ。してるわけないか……。

つづく

吉高寿男(作家『軽めの昼食』好評配信中)

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