タイトルという言葉を辞書で調べると、「タイトル」(1)表題。(2)肩書き。称号。(3)選手権。また、その保持者の資格。(4)本や映画・レコードなど、表題のある作品。(5)映画・テレビの字幕。特に、題名・配役などの字幕。
今日は、読む人にとって真っ先に受け入れてもらう言葉、タイトルについて考えてみます。
どんな世界にもヒットする商品というものがありますが、これには必ずと言っていいほど「いい名前」や「いいタイトル」がついているものです。
例えば随分前に流行してこれ欲しさに当時の女子高生達はその身を捧げてまで手にした人もいるという「たまごっち」。このヒットの影にはやはりネーミングの妙があるのではないかと私は思うのであります。
「ねぇ、私、たまごっち持ってるんだ〜」「うっそっ〜すっごーい。イイなァ」なんてセリフは今考えると不思議とも思えるとても懐かしい響きですが、これが「謎生物誕生!!」とか「たまたまあそび」なんて名前がついていたら、ここまではヒットしていなかったはずなのです。
小説など、よく出来た作品には必ずと言っていいほどイイ!!タイトルが付いているものです。
芥川賞を取った綿矢りささんの「蹴りたい背中」という小説がありますが、あの小説を読むと少女の微妙な同級生の男の子に対する気持はまさに「蹴りたい背中」というタイトルに当てはまります。「刺したいお腹」や「殴りたい後頭部」だったらきっと芥川賞は取っていなかったでしょう。
ミステリーや推理小説では一見よくわからないタイトルの方が有効というか、そういうものが多い気がします。
特に江戸川乱歩賞などをみると「テロリストのパラソル」「八月のマルクス」「アルキメデスは手を汚さない」「顔に降りかかる雨」等、読んだだけだと意味がわからないものが多いです。
これを方程式的に当てはめるとよくわからないタイトルをつけたほうがミステリー小説には有効であるという事になるわけです。
私もこの手法に習ってミステリー小説をタイトルから考えてみました。
「コペルニクスは地動説」「エロリストのインリン」「アルカリ電池は資源ゴミ」「壁に寄りかかる姉」なんとなく不可思議な感じが漂います。まさにミステリーです。
それに比べて純愛小説はいわゆる「直球の言葉」をタイトルにしたものが受けているように思います。例えば「世界の中心で愛を叫ぶ」「忘れ雪」「号泣する準備は出来ていた」など、タイトルからしてある想いを予感させます。純愛小説を書こうとしたら何よりもまずタイトルで訴えないといけない訳です。言葉の音的に濁音があまりないという事も条件になるでしょう。ですから「山手線沿線で何かを叫ぶ」なんてタイトルしてしまうと、よく電車のホームにいる何か訳のわからないことをブツブツ言っているオジさんを想像させてしまって話に入りずらくなってしまいます。また、「出産する準備は出来ていた」という感じだとまるで種類の違う雑誌のハウトゥ記事みたいになってしまうので注意しましょう。
さて、それでは芥川賞を取る為にはどんなタイトルをつければいいのか?
これが難しい。というかあまり規則性もみつかりません。やはり大事なのは内容なのでしょう。
でもそれっぽいものは浮かんできましたので記しておきます。みなさん、このタイトルを使って小説を書いてみてはいかがでしょうか?
「絞りたいニュース」 「指とさらし」……。
私自身まず「バカの壁」を超えなくてはならないようです。
つづく
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