人生の中で時間を最も自由に使えるのはいつだと思いますか。もしかするとそれは定年後の日々なのかもしれません。毎朝通勤電車に揺られることもなくなり、朝から晩まで自分の時間を満喫できる毎日……。一見、それは恵まれた環境に思えますが、数十年間サラリーマン生活に慣れてしまった人は、急に暇になると、何をして良いか分からなくなり困惑するという話も耳にします。若い頃から続けてきた趣味のある人なら、そんな心配もないでしょうが、仕事一筋に生きてきた人には、第二の人生のすごし方が大きなテーマになってきます。
まず何から始めよう──そんな思いが頭を巡った時、『続 定年からの絵日記』の著者・小田治俊さんは、絵日記を書こうと思い立ちました。しかも定年になったその日から……。この日は新しい人生がスタートした記念日になったのではないでしょうか。毎日こつこつ書き溜めたスケッチと日記は、少しずつその数を増し、一冊の本になりました。その第二弾が本作『続 定年からの絵日記』。淡い色あいの水彩画が紙面を彩り、それぞれのスケッチに添えられたミニエッセイが読者の想像力を喚起させます。身近な題材をモチーフにしているので親しみやすく、頁を捲るごとに心が和みます。ゆっくりとした時を感じたい人にお勧めの一冊です!
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